鍼灸で味覚障害に効く施術とは?症例と効果的ツボの解説

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著者:あさひ治療院
18鍼灸 味覚障害

「 甘味や塩味が感じにくい、味が極端に薄くなったように感じる、あるいは食事がまるで砂をかむような感覚になる!こうした味覚の異常は、近年コロナ後遺症として大きな注目を集めています。

 

実際、厚生労働省の報告によれば、新型コロナウイルス感染経験者のうち10人に1人以上が「味覚や嗅覚の異常が数週間以上続いた」と回答しています。味覚障害は単なる一時的な不調ではなく、神経や味蕾といった感覚器官の深部にまで関わる「身体のSOS信号」といえるのです。

 

しかし西洋医学では、コロナ後の味覚障害に対して有効な治療法がまだ十分に確立されておらず、「経過観察で様子を見ましょう」と言われるケースも少なくありません。そうした中、注目を集めているのが東洋医学的アプローチ、つまり鍼灸施術です。

 

この記事では、味覚障害の原因や症状のタイプを医学的に解説した上で、鍼灸による具体的な施術内容や実際の改善事例を詳しく紹介します。

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味覚障害とは?原因と症状の特徴をわかりやすく解説

味がわからない症状の種類と特徴

 

味覚障害とは、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味といった基本的な味を正しく感じ取れなくなる状態を指します。完全に味を失うわけではなく、特定の味のみが感じにくくなる場合や、まったく異なる味に感じる場合、何も食べていないのに味を感じるといったケースもあります。

 

以下の表は、味覚障害の代表的な症状を分類したものです。

 

症状タイプ 説明
部分的味覚障害 特定の味(例・甘味・塩味など)が感じられなくなります。
全体的味覚障害 すべての味が鈍化、あるいは消失してしまう状態です。
異味症 実際の味と異なる味を感じる状態で、例えば甘いものが苦く感じられることがあります。
自発性異味症 食べていないのに口の中に苦味や酸味などの味を感じる症状です。
解離性味覚障害 舌の一部でのみ味が感じづらくなる状態で、神経や舌の損傷が原因となることがあります。

 

味覚障害の主な原因とは

 

味覚障害を引き起こす原因はさまざまで、単一の理由によるものとは限りません。生活習慣や体質、年齢、病歴など複数の要因が重なって発症することもあります。ここでは主な原因を7つに分類して解説いたします。

 

原因分類 説明内容
亜鉛不足 味を感じる味蕾の再生や代謝には亜鉛が不可欠です。不足すると味覚低下を招きます。
ストレス 自律神経が乱れることで唾液の分泌が減り、味物質が味蕾に届きにくくなり、味覚が鈍ります。
加齢 年齢とともに味蕾の数が減少し、味の感度も低下します。高齢者に多く見られる要因です。
薬の副作用 抗うつ薬、抗がん剤、抗生物質などの薬剤が味覚を変化させることがあります。
ウイルス感染 特に新型コロナウイルスは、味覚や嗅覚を司る神経に影響を及ぼすとされており、長引く後遺症として残ることもあります。
口腔疾患 舌炎や口内炎、歯周病などの炎症が原因で、味覚が正常に働かなくなることがあります。
神経損傷 脳卒中や顔面神経麻痺などで神経が損傷されると、味覚伝達が妨げられる可能性があります。

 

特に注目すべきは、ここ数年で急増している「コロナウイルス後遺症による味覚障害」です。日本耳鼻咽喉科学会の報告によると、感染後に味覚に異常を感じた人の割合は約16%に上るとされ、その一部は半年以上も改善せず、生活に深刻な影響を与えています。

 

現代人の食生活ではインスタント食品や加工食品の摂取が多く、亜鉛の摂取量が不足しがちです。特に妊産婦や高齢者は亜鉛の吸収効率も低下しているため、意識的な栄養摂取が必要です。

 

ストレスによる味覚障害は見過ごされがちですが、近年ではストレス社会を背景に若年層にも増加傾向があります。緊張や不安が長期間続くことで自律神経が乱れ、味覚に影響を与えるのです。

 

味覚障害に悩む多くの方にとって、自宅で手軽にできるセルフケアとして「ツボ押し」は非常に有効な方法です。特に、神経の伝達や血流、自律神経の働きが深く関係する味覚障害には、ツボへの刺激によって身体のバランスを整えることが期待されます。ここでは、鍼灸院でも施術に使われることが多く、味覚障害の改善に効果的とされる代表的なツボと、その正しい押し方を紹介します。

 

まず、味覚障害の改善を狙うには「顔まわり」と「全身のバランス」を整えるツボの両方にアプローチすることが大切です。以下に主なツボをまとめました。

 

味覚障害に効果的とされる代表的なツボ

 

ツボの名称 所在地の目安 期待される効果
迎香(げいこう) 小鼻の両脇、ほうれい線の上 顔面神経の活性化、味蕾の刺激
上星(じょうせい) 髪の生え際中央から指1本分上 鼻腔・嗅覚経路を開き、味覚神経にも影響
人中(じんちゅう) 鼻と唇の間の中央 味覚の認識に関与する神経系の刺激
合谷(ごうこく) 手の甲、親指と人差し指の骨の間 自律神経の調整、ストレスの軽減
湧泉(ゆうせん) 足の裏、土踏まずの少し上 全身のエネルギー循環促進、免疫向上
太渓(たいけい) 内くるぶしとアキレス腱の間 腎機能の活性化、唾液分泌の促進
耳門(じもん) 耳の前、口を開けるとへこむ部分 顔面神経への直接刺激、神経伝達の促進

 

ツボの押し方の基本ルール

 

  1. 1回5秒〜10秒ほどかけてゆっくり押す 強く押しすぎる必要はありません。指の腹でゆっくり圧をかけていき、軽く「痛気持ちいい」と感じる強さが理想です。
  2. 1日2〜3回、継続して押すことが大切
    即効性を期待するのではなく、毎日こまめに押すことで神経や血流の働きを整えていくようにしましょう。
  3. 左右対称に押すのが基本 迎香や合谷など、左右にあるツボはどちらか一方だけではなく、両方均等に刺激するよう心がけましょう。
  4. 呼吸を整えながら行うと効果が高まる 深呼吸をしながらゆっくり押すことで、副交感神経が優位になり、自律神経の調整効果がより期待できます。

味覚障害に効果的なツボ一覧と押し方

顔面・頭部にあるツボの紹介と押し方

 

顔まわりには、味覚障害の改善に効果的とされるツボが複数あります。これらのツボは、神経伝達や血流の促進、自律神経の調整に関わる部位に集まっており、鍼灸施術や指圧によって適切に刺激することで、味覚の働きを回復させる補助となることが知られています。

 

まず代表的な顔面部のツボを以下に示します。

 

ツボの名称 主な位置 主な作用
迎香 鼻の両脇、小鼻の外側 嗅覚と味覚の調整、鼻の通りの改善
人中 鼻の下、上唇との境目中央 自律神経の調整、脳の興奮を抑える
上迎香 迎香よりやや上、鼻孔に近い位置 味覚・嗅覚回復に特化した調整
攅竹 眉頭の内側 顔面神経のリラックス、神経バランスの安定
四白 黒目の真下、頬骨の上あたり 顔全体の血流促進、むくみと緊張の緩和

 

特に迎香と人中は、顔面の神経が密集する領域で、味覚だけでなく嗅覚障害やストレス性の不調にも効果が期待されています。迎香は鼻のすぐ横にあり、鼻炎や花粉症などの症状にも応用される有名なツボですが、唾液の分泌を促し味覚刺激を補助する働きもあります。

 

押し方は、ゆっくりと息を吐きながら、人差し指の腹で3〜5秒程度、やや強めに押圧する方法が基本です。1日2〜3回、顔を温めた後などに実施すると血流促進の効果も高まり、神経の反応性が整いやすくなります。

 

顔面のツボを刺激する際に重要なのは、「左右同時に刺激すること」と「皮膚を強くこすらないこと」です。皮膚が敏感な部位でもあるため、刺激が強すぎると逆に炎症や痛みの原因になることがあります。

 

また、慢性的な味覚障害の方には、頭部全体の血流改善も必要です。そのため、攅竹や四白といった「眼の周辺のツボ」も合わせて活用すると、神経疲労の緩和にもつながりやすくなります。実際に鍼灸院では、顔の数カ所のツボを組み合わせて施術するケースが一般的です。

 

以下のようなリズムで刺激を与えると、より効果が高まると報告されています。

 

  1. 顔を蒸しタオルで温める(1〜2分)
  2. 迎香を左右同時に3秒ずつ押す(3セット)
  3. 人中を指先で軽く5秒刺激(2セット)
  4. 攅竹を親指で円を描くように刺激(30秒)
  5. 最後に顔全体を両手で包み込むように深呼吸

 

顔面のツボ刺激は、短時間でも継続することで神経系や味蕾の再生環境を整える手助けになります。ただし、皮膚に炎症や怪我がある場合は無理をせず、専門家に相談することをおすすめします。

 

耳ツボ・足ツボの活用方法とセルフケア

 

味覚障害に対するセルフケアとして、耳と足裏にあるツボの活用は非常に有効です。耳と足裏は、身体全体の縮図ともいわれる反射区が密集しており、局所のツボ刺激と比べて全身のバランスを整える効果が期待できます。

 

まず耳ツボについて解説します。耳には100以上のツボが存在するといわれ、味覚や神経系に関わる部位も多く含まれています。

 

ツボの名称 主な位置 主な作用
耳門 耳の前側、口を開けたときにくぼむ部分 顔面神経の活性化、唾液分泌促進、味覚調整
神門 耳の上部内側 自律神経の調整、不安・緊張の緩和
内鼻 耳の外側中央に近い内側 鼻や口腔内の粘膜の改善、嗅覚と味覚の感受性調整

 

耳ツボのセルフケアは、市販の耳ツボシールや磁気粒を用いて、上記のツボに1日1〜2回程度貼付することで効果を発揮します。刺激が足りないと感じる場合は、綿棒の柄などで軽く押しながら円を描くように刺激しても問題ありません。

コロナ後に発生する味覚障害の特徴

新型コロナウイルス感染症の流行により、多くの人々が発症後の後遺症として味覚障害を訴えるようになりました。これは一般的な風邪やインフルエンザ後の味覚低下とは異なり、神経系への影響が強く関与しているとされています。特に「味がわからない」「特定の味だけ感じない」「味が変に感じる」といった症状が長期化するケースが増えており、単なる感覚の異常ではなく、味覚機能そのものの損傷を示す深刻な疾患として認識されています。

 

コロナ後遺症による味覚障害は、主に以下のような症状に分類されます。

 

症状分類 内容
味覚脱失 味をまったく感じない状態
味覚減退 味が弱く感じる、または薄くなる
異味症 甘いものが苦く感じるなど、味の認識が逆転する
幻味症 食べていないのに味を感じる
特定味覚障害 塩味や酸味だけが感じられなくなる

 

これらの症状は、味蕾(味を感じ取る受容器)やその先の神経、さらに脳に至る味覚伝達路のどこかに異常が生じた結果と考えられます。特に、新型コロナウイルスは神経系への親和性が高く、嗅神経や顔面神経などを通じて中枢神経に影響を与えるとされており、それにより味覚にも影響が及ぶことが確認されています。

 

また、味覚障害が現れるタイミングにも個人差があり、感染直後から現れる人もいれば、回復後に突然発症するケースもあります。こうした時間差の発症は、ウイルスによる細胞破壊や免疫反応の遅延など、複数の要因が複雑に絡んでいると考えられます。

 

さらに、回復までの期間も個人差があり、多くのケースでは数週間から数か月で自然に回復しますが、数年にわたり改善が見られない難治性のケースも報告されています。このような長期的な味覚障害は、心理的なストレスや食欲不振、栄養不足など、生活の質にも大きく影響するため、早期の対応が求められます。

 

以下は、味覚障害の発症後の回復までの目安を示した表です。

 

回復期間 特徴
1週間以内 一時的な炎症による軽度の障害
1〜3か月 ウイルスの影響による神経の回復期間
半年以上 神経損傷や味蕾の再生が困難なケース、慢性化の可能性あり

 

コロナ後遺症による味覚障害は、西洋医学においては決定的な治療法が確立されておらず、対症療法や経過観察にとどまることが多いのが実情です。こうした背景から、東洋医学や鍼灸によるアプローチが注目を集めており、特に味覚に関わる神経系や自律神経への刺激を通じた自然治癒力の活性化が期待されています。

 

鍼灸での改善事例と施術内容

 

新型コロナウイルス感染後の味覚障害に対して、鍼灸施術が一定の改善効果を示す事例が増えてきています。西洋医学では明確な治療法がない中で、鍼灸は副作用が少なく、自律神経や神経系のバランスを整える自然療法として再評価されているのです。ここでは、実際に行われた施術の例を紹介しながら、改善までの過程と施術の具体的な内容について詳しく解説します。

 

以下は、鍼灸による改善事例の一例です。

 

施術期間 症状 鍼灸の対応 結果
初回〜4回目(2週) 味が全くわからない 顔面部(迎香・上星)への鍼+電気鍼 苦味と甘味をかすかに感知
5回目〜10回目(3週目以降) 特定の味(塩味)がわからない 耳門・湧泉・合谷を加えた全身調整 塩味も感じ始める
11回目以降 味覚のばらつき、ストレス由来の不調 自律神経調整と通院ペース調整 生活の質が改善し、食事も楽しめるように

 

この患者の場合、感染後2か月経っても味覚が戻らず、病院での診察では「経過観察」のみ。そこで鍼灸院に相談し、週2回のペースで通院を開始しました。初回から「顔面神経への刺激」「自律神経のバランス調整」に焦点をあてた施術を行い、顔面部の迎香、上星、人中への鍼、さらに耳門や合谷など全身のツボも使用。回数を重ねるごとに徐々に味の感覚が戻り始めました。

まとめ

コロナ後遺症による味覚障害は、単なる一時的な不調ではなく、神経の損傷や自律神経の乱れといった深刻な要因が関係するケースが多く見られます。西洋医学では有効な治療法が限られている一方で、鍼灸施術は神経伝達や血流の改善、自律神経の調整を通じて、自然治癒力を引き出すアプローチとして注目を集めています。

 

「病院で経過観察と言われたが回復しない」「食事の楽しみを取り戻したい」と感じている方にとって、鍼灸は希望となり得る選択肢です。通院頻度や効果の実感には個人差があるものの、施術を受けた多くの患者が生活の質を取り戻していることも事実です。専門知識と経験を持つ鍼灸師による丁寧な対応があれば、症状の改善とともに、安心して前向きに過ごすための第一歩となるはずです。悩みを抱えたまま我慢せず、一度相談してみることが回復への近道になります。

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よくある質問

Q. 味覚障害はどのくらいの期間で改善されますか?
A. 鍼灸による味覚障害の改善期間には個人差がありますが、多くの患者は3回から5回の施術で何らかの改善兆候を感じ、10回から15回ほどで味覚が回復したと感じるケースが報告されています。特にコロナ後遺症による神経損傷型の味覚障害は、早期に施術を始めるほど回復が早まる傾向があります。症状の程度や原因(ストレス、亜鉛不足、自律神経の乱れなど)によって経過は異なるため、鍼灸師との継続的なカウンセリングが重要です。

 

Q. 味覚障害に効果的なツボ押しは毎日やっても大丈夫ですか?
A. はい、顔面部の迎香や人中、手の合谷、足裏の湧泉などのツボは毎日刺激しても問題ありません。1日2回から3回、1回につき5秒から10秒を目安に軽く押すと効果的です。強く押しすぎたり長時間刺激し続けると逆効果になることもあるため、無理のない範囲で続けることが大切です。鍼灸院で施術を受ける前後の補助的なセルフケアとしても非常に有効です。

 

Q. 鍼灸はどんな味覚障害の種類に効果がありますか?
A. 鍼灸は味覚脱失(全く味を感じない)、味覚減退(味が薄く感じる)、異味症(甘味が苦く感じる)、幻味症(何も食べていないのに味を感じる)など、多くの味覚障害に対応可能です。特に神経伝達や血流、自律神経が関係する症状には相性が良く、コロナ後遺症やストレス性、加齢性の味覚異常にも効果が期待されています。西洋医学で原因が特定できなかったケースにおいても、鍼灸が改善に導いた症例が多数あります。

院概要

院名・・・あさひ治療院
所在地・・・〒761-8012 香川県高松市香西本町8-1 M-1ビル 2F
電話番号・・・087-808-8017

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